人と環境と木のはなし

環境と木のはなし

木は地球温暖化の原因の一つである二酸化炭素を吸収し、酸素を排出して成長します。
木材を私たちの生活の中に積極的に取り入れ、住宅や木材資源をリサイクルするなどして、上手に長く利用することは、地球温暖化を抑えることにもつながっていきます。金属等に比べ加工時のエネルギー消費量と炭酸ガス放出量が少ない木は、環境に負荷の少ない、クリーンな資源として、利用技術の開発に期待がかかっています。

木で家を造ることは環境保全に役立つ

二酸化炭素固定を考えると、木造住宅の建設はむしろ地球環境に貢献しているといえるでしょう。街づくりとして木造施設や木質材料を取り入れることは、木の利用を通じて二酸化炭素を木の中に固定することになるのです。

我が国の森林及び住宅に固定・貯留されている炭素量
我が国の森林及び住宅に固定・貯留されている炭素量
資料:林野庁「カーボン・シンク・プロジェクト推進調査事業」(平成7年度調査事業報告書)
環境庁「環境白書」(平成9年度版)
注:森林のカーボンストックは、蓄積量(幹材積)から産出されたものである。


木は環境に負荷をかけない原材料です

木材は環境に負荷をかけないとても省エネルギーな原材料です。炭素固定機能もあわせて考えると環境にやさしい原材料なのです。

各種材料の製造時の消費エネルギー
木は環境に負荷をかけない原材料です
資料:大熊幹章「地球温暖化防止行動としての木材利用の促進」

わたしたちの暮らしをささえる森林のはたらき

森林を適切に管理して木を利用し森林を若返らせることは、地球温暖化の防止につながります。

木は太陽の光、水、CO2、土の養分を吸収しながら成長します。若い木の多い森林は成長量が多いので、高齢な木の多い森林よりCO2をたくさん吸収します。
この森林の持つCO2を吸収し、固定する機能が地球規模で進んでいる地球温暖化を防ぐ効果があるとして注目されています。そのためには森林の旺盛な生命力と成長量を保たなければなりません。人工林の場合は森林が常に若く生き生きとしているために、森林を適切に管理し、森林を新陳代謝させていくことが必要です。
そうしてしっかり管理された森林は、土砂崩れなどから私たちの生活を守ってくれます。良質な水を供給してくれます。木材資源を供給してくれます森林レクリエーションの場を提供してくれるのです。

わたしたちの暮らしをささえる森林のはたらき