木材住宅7つのポイント


根強い木造住宅の人気の秘密は、心に安らぎを、身体に優しさを与えてくれるから

日本人の約8割の人が、木造の家を希望しています(総理府・世論調査)。鉄筋コンクリート造の家を選んだ人でも、内装には木材を多様しています。木は、日本の風土に合っているだけでなく、心が安らぎ、健康にもよいからでしょう。

世の中が激しく変化し、ストレスがたまりやすい今日の社会では、住まいに安らぎ、落ち着き、豊かさを求めるために"木"への嗜好が強く表れるのだと思います。そして、その要求に応えてくれるのが木造住宅です。今、また、学校に木造校舎が帰ってきました。木には子供たちの情操を育む効果のあることが見直されてきたからでしょう。木造住宅は、わたしたちの心や身体を、優しいぬくもりで包んでくれます。

木造住宅を支援しています。是非、ご利用ください。

設省では、国民のゆとりある住生活の実現のため、日本の伝統的な住まいである木造住宅を積極的に振興しています。この考えを受けて、住宅金融公庫においても、「高耐久性木造住宅」の基準を定め、この基準に合った住宅を建てる場合には、通常の融資に加え100万円の割増融資を行ない、償還期間も5年延長の 30年にするなどの優遇措置をとっています。さらに、この「高耐久性木造住宅」を建設する業者等には、住宅性能保証制度により、躯体の構造耐久性能については10年、防水性能については5~10年の保証が義務づけられています。

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推薦のことば


日本人は開闢以来ずっと木の家に住んできました。日本の住宅の特長は、柱がたって、その上に屋根がかかり、内部には障子や襖、引き戸で区切ったり、仕切ったり、その時々の要求に合わせて、生活空間をしつらえることができることです。ユーラシア旧大陸の建物は、レンガや石を積み上げて、壁が屋根を支えて空間をつくっています。材木を横に積み上げるのが大陸の主流でした。和風の建築は、これに反して、柱と梁を組み合わせた軸組工法が主流です。
高温多湿な日本の気候・風土に最もふさわしい健康的な木造住宅、暮らし方に柔軟に対応できる増改築の容易な和風の住まいは、日本人が日本人である限り付き合い続ける日本人よる、日本人のための、日本人の住宅でしょう。
この小冊子は、木材と木造住宅の居住性を科学的に解説し、多くの人々にその真価を理解してもらうことを目的につくられたものです。広く愛読されることを願って止みません。

建築家 清家 清



木造住宅のほとんどは、我が国の歴史、気候、風土に育まれた工法である木造軸組工法で立てられています。この工法は柱、梁等の部材によって住宅の骨組みを構成しており、設計の自由度が高く、増改築も容易にできるという特長をもっています。とくに近年、技術的な面でも多くの改良が加えられて耐震力が増すとともに、防火性や耐久性も大きく向上しています。
総理府の世論調査でも住宅を新築または購入する際には、国民の8割以上が木造住宅を希望するという結果になっており、木造住宅は国民の強い支持を得ています。木という天然資材をふんだんに使う木造住宅は、健康的で快適な居住空間をつくり出すことから、健康的で質の高い生活を望む国民の自然志向、本物志向にも適合しているといえます。
このような木造住宅の特長や良さを生かすためには、木造住宅について正しい知識をもち、柱や壁を釣り合いよく配置したり、木材の乾燥と通風を図るなどの耐震性・耐久性等を向上させるさまざまな方策について正しく理解する必要があります。
国民の皆様が、ゆとりある住生活の実現のために、木造住宅についてより理解を深められることを強く期待いたします。

建設省住宅局長 梅野 捷一郎



全国木材協同組合連合会
〒107-0052 東京都港区赤坂2-2-19 アドレスビル4F/TEL:03-3589-1788(代)



(財)日本住宅・木材技術センター 発行「木造住宅7つのポイント」より